書籍紹介
クリアアライナー入門
著:金 泰元(ソウル市・金泰元矯正歯科)
  渡辺和也(東京都・渡辺矯正歯科)
  平岡 修(東京都・平岡矯正歯科)

A4判 カラー 128ページ

ISBN978-4-901894-54-8
定価8,925円(本体8,500円+税)
クリアアライナーはどのように作製するの…?
クリアアライナーによる治療では,チェアーサイドで何をすればいいの…?
診断・治療計画の立て方,クリアアライナーの作製依頼,治療の手順,患者管理の方法など,チェアーサイドでおこなうことが明確になるように編集・解説しました.今注目の可撤式透明矯正装置の臨床応用に役立つ,ドクター用マニュアルです.
 
       
目次

クリアアライナー入門
目次


クリアアライナーによる治療の流れ

1.クリアアライナーの特徴と適応症
 1)クリアアライナーの特徴
  (1)クリアアライナーとは
  (2)Aligner Aid ProgramとClear Aligner Program 
  (3)クリアアライナー作製に必要な材料・器材 
  (4)クリアアライナー使用にあたって 
 2)クリアアライナーの適応症 
  (1)歯列弓の拡大ならびに縮小 
  (2)叢生 
  (3)圧下(2mm以下) 
  (4)空隙閉鎖(4mm以下) 
  (5)トルクコントロール(前歯部) 
  (6)軽度な上下顎関係の不調和 
  (7)後戻りに対する治療 
  (8)咬合誘導 
  (9)咬合の緊密化,開咬症治療:カウキャッチ(投げ縄)クリアアライナー 
 3)クリアアライナーの非適応症 
  (1)抜歯症例 
  (2)近遠心的歯軸のコントロール 


2.診断と治療計画 
 1)診断用セットアップ模型から得られる情報 
  (1)治療目標の決定 
  (2)治療期間と使用するクリアアライナーのステップ数の概算 
 2)「便利な換算式」 
  (1)前歯のストリッピング総量と前歯後退量との関係 
  (2)前歯の唇舌的歯軸変化と水平的切端部移動距離との関係 
  (3)前歯の唇舌的歯軸変化と垂直的切端部移動距離との関係 

3.クリアアライナーによる治療の術式 
 1)クリアアライナーによる治療手順 
  (1)歯列弓の拡大 
  (2)ストリッピング 
  (3)保定期間中のフォローアップ 
 2)組み合わせ治療 
 3)混合歯列期の矯正(抑制矯正) 

4.患者管理 
 1)クリアアライナー使用法について 
  (1)患者への注意事項 
  (2)クリアアライナーの着脱練習と調整法について 
 2)患者の協力度に対する評価 
 3)患者の来院頻度 
  (1)クリアアライナーの作製頻度 
  (2)クリアアライナーのミディアムタイプの利用 
  (3)複製クリアアライナーの適用 
  (4)シリアル・クリアアライナーの適用 

5.治療の実際 
 1)叢 生 
 2)歯列弓の縮小 
 3)後戻り治療 
 4)反対咬合治療 
 5)カウキャッチ(投げ縄)クリアアライナー 

6.ケース・スタディー 
 1)組み合わせ治療:クリアアライナーとリンガルブラケット 
 2)矯正治療後さらにクリアアライナーにて前歯部を後退させ歯列弓を縮小させた症例
 3)トルクコントロールの症例 
 4)補綴処置を絡めたクリアアライナーの利用 
 5)臼歯部クロスバイトの改善  

7.CAプログラム,CAプライヤー,Kim式模型計測器 
 1)CAプログラム 
 2)CAプライヤー 
 3)Kim式模型計測器 

はじめに

はじめに

 クリアアライナーについての最初の教科書が出版されてから早いものでもう3年が経とうとしています.その間,ヨーロッパ各地やアジアで私たちはこの装置についての講演をおこなってまいりましたが,時にそれが正確な使用法のもとで効率的に用いられているのかという点にについて疑問に思うことがあります.最初に講義を聞いてくださった先生方の一部は,次に私たちと話をする機会があると2つの異なった反応を示すグループに分かれるのです.私たちが期待したとおり非常に上手くクリアアライナーを御自身の臨床に取り入れている方々と,上手く取り入れられずに目の前の問題点を解決できないままで悩んでおられる方々です.そして話を伺っていると,後者はほぼ100%の確率で自己流に装置の製作手順や使用方法を変えてしまっていることがわかりました.そのような変更は時にオリジナルよりも良い結果をもたらすこともあるのですが,ほとんどの場合で悪い結果となってしまっているようです.
 クリアアライナーに関して,多くの異なる国々の臨床医たちから賞賛の意見が届き,日々クリアアライナーの使用者数は増え続けています.ただ残念なことに,ここ数年の間に正しくない方法で作られたものもたくさん見受けられるようになりました.手間を省かずに正しい手順で作製された装置を正しい方法で使用することによって,はじめて「目立たない便利な矯正装置」としての利用価値が生まれます. また幅広い適応範囲によりその信頼性を得ることができます.私たちは多くの臨床医たちが正しくクリアアライナーを使用することを望み,最初の教科書につづく新しい著書をまとめることにいたしました.本書は2007年に韓国で出版されたクリアアライナーのマニュアルを中心に,日本の講演で使用する身近な症例や解説図を加えたり,逆に矯正専門医が難しいと感じるような特殊な症例は省いたりするなどの再編集をおこない,クリアアライナーの入門書として新たにまとめた内容となっております. 既にクリアアライナーを利用している方にとっても,また初心者にとっても役に立つよう,具体的な臨床例には簡単な治療計画と治療手順についての解説を加えました.本書に沿った内容で丁寧に治療を進めていくことは優れた治療結果を生み出す第一歩であると私たちは確信しています.また本書がそのようなクリアアライナーの臨床応用に大いに役立つことを希望しています.
       
                                              著 者

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